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TECHNOLOGY WORK技術事例

肉抜きによる箱形状部品のソリ防止

軟化した熱可塑性樹脂を金型に充填して冷却硬化させるプラスチック射出成形では、樹脂の肉厚が厚い部分ほど、硬化までに時間を要します。上図のような箱型のプラスチック射出成形部品においては、四つ角部分の硬化が遅れることにより、4つの辺(壁)部分が矢印方向に倒れる現象が起こりやすくなります。そのため、正常な部品の歩留まりが悪化してコストアップの要因となります。

箱形状のプラスチック射出成形部品で辺(壁)部分の内側への倒れが発生する場合には、4つ角の肉厚を減らすことで対策をすることができるケースがあります。例えば、上図のように4つの角の肉抜きをすることで倒れの発生をやわらげられます。このように部品形状の設計変更を行うことで、箱型のプラスチック射出成形部品の完成率の悪化が改善されコストダウンを図ることができます。

射出成形で箱型の部品を製作する場合には、肉厚の違いにより熱可塑性樹脂の硬化のタイミングがずれて、辺(壁)部分の倒れが発生します。対策の一つとしては、角部分の樹脂の肉抜きができる部品形状に設計することがあげられます。当事例では、4つ角部分をR形状に肉抜きを行いました。プラスチック製品の設計者は、上記のような射出成形の特性を理解して形状設計を行うことで部品の歩留まりを改善し、VAを図ることができます。

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