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TECHNOLOGY WORK技術事例

パーディングライン対策の形状変更による品位向上

パーディングラインは、プラスチック射出成形においてオス(コア)・メス(キャビティ)二つの金型の合わせ目にズレが生じることで、ライン状の出っ張りが現れる不良です。製品となった際にパーディングラインの出っ張り(バリ)が残っていると、人の手が触れた際に怪我をする原因となります。プラスチック製品の品質向上を図るためには、このパーディングラインの対策を行なうことが必要となります。

機構上問題が無ければ、上図のようにオス(コア)・メス(キャビティ)二つの金型の合わせ目を一段落とすことによって、仮に下の段にパーディングラインが発生しても、人の手の接触を防止することができます。人の手に触れるプラスチック製品の開発においては、パーディングラインのような射出成形で特有の不具合対策を行うことも、安全性および品位向上によるVA・VE改善であると言えます。

パーディングラインへの対応として、切削加工や手作業のバリ取りも考えられますが、追加工となり量産部品として不経済なため、当事例では成形品自体の形状変更による対策を講じています。人の手に触れるプラスチック製品の安全性を向上させるためには、構成する部品の安全を高める必要があります。したがって、プラスチック製品の設計者は、射出成形特有の不具合を理解し形状設計することで製品品位向上を図ることが重要です。

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