閉じる
射出成形技術

プラスチック射出成形において発生する品質不具合

プラスチック射出成形においては、多くの不具合現象があります。発生要因は多岐に渡り、それぞれの不具合に則した対策ノウハウが必要となります。プラスチック射出成形の不具合発生要因を分類すると下記の特定要因図に集約されます。

プラスチック射出成形不具合の特定要因図

出展:日刊工業新聞社『射出成形不良対策事例集』より

上記の要因により発生する不具合には、それぞれに対策の定石があり、書籍でも多く紹介されています。ただし、プラスチック射出成形部品の不具合は実に奥が深く、教科書通りの対策を講じても改善できないものが数多くあります。そのため、プラスチック射出成形の加工に関わる者は、無機質な金属材料に対して、「プラスチックは生き物である」といった例えをします。定石が通じないプラスチック射出成形の不具合対策は、経験によるカン・コツが求められる領域であるとも言えます。とは言え、多くの不具合は定石で解決できるものであるため、プラスチック製品の設計者は、射出成形で発生する不具合について知識を有することで、設計段階で量産の歩留まり向上を考慮することができ、プラスチック製品のトータルコストダウンを図ることが可能となります。そこで、次にプラスチック射出成形における具体的な不具合と原因・対策について紹介します。

CONTACT

採用・営業に関するお問い合わせ
採用・営業に関するお問い合わせ