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射出成形技術

プラスチック射出成形加工の主な工程

設計技術者に射出成形の知識がなければ、図面上で誤った指示や非効率な設計により生産現場の品質不具合や金型の修正などを増加させてしまいます。加工不可能な指示は、コストアップの要因となります。以下にプラスチック射出成形加工における主な工程を紹介します。

プラスチック射出成形加工の主な工程

工程 工程説明
1 段取り 事前段取りとして、金型の設置、樹脂材料の供給準備、射出成形機の設定などを行います。
2 型閉じ 金型を閉じる工程です。単に金型を閉じるのみならず、射出時に金型が圧力で開かないように強い力で締め付けを行います。
3 射出 金型に溶融樹脂を射出して充填します。
4 冷却 金型に射出・充填された溶融樹脂を冷やして固める工程です。
5 可塑化・計量 冷却の間に、次に射出される樹脂材料を可塑化(柔らかく溶融)させると同時に、溶融樹脂の射出量をあらかじめ計量します。
6 型開き 金型を開いて、固化した成形部品を取り出す準備をします。
7 取り出し 成形品を突き出して、金型から取り出します。

プラスチック射出成形部品は設計図面に従って上記工程を通じて製作されます。プラスチック射出成形加工において上記は基本的な工程であり、各場合によっては必要な加工ノウハウが必要となります。図面によって、必要な金型が製作され、求められる機能に応じて材料選定され、場合によっては生産の歩留まりを考慮してコストが算出されます。図面を作成する設計者は、価格競争力のあるローコスト製品を作るために、部品コストに大きな影響力を持っていることを自覚し、設計段階から加工工程までを考慮した形状設計および材料選定を行いVA・VEを図ることが重要です。

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